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官能小説・女捜査官、SMクラブ潜入(目次)

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長編官能小説 第十九話・豹変

「これから夏休みが終わるまで、四十日は遊んであげられるからね。それまで誰もここには入ってこないし、ずっと二人で遊んでいられるわ。どう? 嬉しい?」
「…………」
「準子?」
「は、はい、嬉しいです」
「なに? 不安になってるの? 大丈夫よ。今までよりもずっとまともなご飯を食べさせてあげるし、毎日お風呂にも入らせてあげる。ただし、調教はずっと続くから、ちょっとだけ辛いかもね」
「はい、よろしくお願いします」
 準子は無表情のまま言った。
「そんなに硬くならなくでもいいのに。まあ、いいや。ちょっと待っててね。エレベータと非常階段をロックしてくるから。心配性の部下が様子を見に来たりしたら興醒めだしね」
「いってらっしゃいませ、千鶴様」
 準子の無感情な声を後にして、千鶴はその場を離れた。
 どうも準子の態度がおかしいように思えたが、とりあえずは気にしないことにする。どうせ、緊張でもしているのだろう。そんなことよりも、これからの調教内容のことで頭がいっぱいだった。
 せっかく二人の世界を作ったのだから、じっくりジワジワと苦しめてやりたいものだ。
「ん……」
 千鶴は不意に尿意を感じた。
 トイレに寄っていこうかも思ったが、すぐに考えを改める。
 夏休み最初の調教として、準子にオシッコを飲ませてあげることにしよう。その後は、自分も汗にまみれたセーラー服と下着を脱ぎ捨てて全裸になり、全身の汗を舐め取らせよう。千鶴はその案に自分で頷き、上機嫌に微笑みながら部屋へと戻った。
「ただいま、準子」
「おかえりなさいませ、千鶴様」
 準子は大人しく正座したまま待っていたようだった。それを見て、彼女が完全に服従しているのだと、千鶴はさらに確信を深める。
「準子、私のオシッコ、飲みたい?」
「え、あ、はい……飲みたいです、千鶴様」
「いいわよ。そんなに飲みたいのなら、飲ませてあげる」
 千鶴はにこやかな笑みを浮かべながらソファに腰を下ろした。左足をソファの上に置き、白のショーツを指先に引っ掛けて横にずらす。
 年相応に生え揃っている恥毛の下に、ひっそりと陰唇が息づいている。
「お尻の中に突っ込んだ靴下を口に含んでいたせいで、口の中が気持ち悪いでしょう?  ご褒美をあげる。さあ、私のオシッコで洗い流しなさい」
「はい、失礼します」
 準子は膝立ちになって千鶴の股間に顔を近付けた。
「…………」
 唇が接触する直前に、彼女の動きがピタリと止まる。
「どうしたの? 遠慮することはないのよ?」
「そうですか。では……」
 千鶴の太ももに伸びた手が、黒ベルトから拳銃を引き抜いた。慣れた手付きで安全装置を外し、銃口を千鶴の顔に向けてくる。
「な……?」
 予想外だった準子の行動に、千鶴は頭が追い付いてこなかった。呆然として、自分に向けられている拳銃を見つめる。
「動くな」
 短くそう言う準子の声は恐ろしく冷たかった。
 最初に会ったときから、準子は哀れな牝奴隷を装っていたので、彼女の本当の姿を千鶴は知らない。それが今、演技の皮を脱ぎ捨てて、凄腕の潜入捜査官としての顔を露わにしていた。別にさして鋭い眼光を向けられている訳ではない。威厳のある声で脅されている訳でもない。それなのに、彼女の目を見ているだけで、逆らえば躊躇わずに発砲してくるだろうと、千鶴は何故か根拠もなく確信してまうのだった。
 あまりの威圧感に、準子の全身から見えないオーラが発されていて、それに自分の身体が押されているのではないかとすら思えてくる。
 ここ数日、死んでもおかしくないほどの調教を受けているはずなのに、この期に及んでそれだけの雰囲気を醸し出すことが出来るとは……。
 ようやく窮地に陥った現実を受け入れられるようになると、心臓に冷や水を浴びせられるような感覚に襲われた。
 胃が迫り上がるような錯覚と共に、息が苦しくなってくる。
 千鶴が生まれて初めて感じる、恐怖という感情だった。
「準子……っ!」
 内心の混乱を押し隠すために、なんとか憎々しげな表情を作るが、他に打てる手はなかった。護身術を習った経験はあるが、所詮は付け焼き刃でしかなく、仮に銃がなかったとしても、鍛え抜かれた潜入捜査官に格闘戦で勝てるはずがない。
「両手を頭の後ろに組み、ゆっくりと床に伏せなさい」
 準子は冷静にジリジリと後退りしながら言った。
 距離が出来れば出来るほど、銃相手には千鶴が不利になるのだが、圧倒的な戦力差の前では黙って準子の好きにさせるしかなかった。
 状況がますます酷くなり、千鶴は絶望感を強めていった。これから準子がどうするつもりなのか掴めず、焦燥感ばかり掻き立てられる。
 まさかこのまま千鶴を放っておいて脱出を図るなんて、そんな馬鹿なことはしないだろう。一ヶ月以上もの間、外界から隔絶されているこの状況。これを利用しないはずはない。たっぷりと時間を掛けて、自分から建物の構造からセキュリティーの詳細まで、千鶴の知っていることの全てを聞き出そうとするに違いない。
 ここを脱出するためなら、準子は何の躊躇もしないだろう。ましてや、彼女には死ぬほどの恨みを抱かれている。どのような尋問手段を用いられるのかと考えるだけで、千鶴のこめかみから冷や汗が流れ落ちていった。
 本当に屈服しているのか、しっかりと確認するべきだったのだ。なんでそれを怠ったのかと、悔やんでも悔やみきれなかった。
 準子が演技をしているのは、最初から分かっていたはずなのに!
 分かっていながら、こちらもあえて知らぬフリを演じていたはずなのに!
 どうして自分は、準子が演技ではなく本当に落ちたなどと、こんなにも早く思ってしまったのか……っ!
「くぅ……」
 やはり準子を侮っていたのだと、認めざるを得なかった。夏休みをフルに使って準子を虐め抜きたいという欲望が、本来なら備えていたはずの警戒心を薄めさせてしまったせいもあるだろう。
 どちらにしても、騙し合い化かし合いの勝負は、千鶴の油断という形で、あっけなく幕を下ろしてしまったようだった。この後に待っているのは、準子が満足するまで続く尋問と復讐の日々……。
「両手を頭の後ろに組み、ゆっくりと床に伏せなさい」
 凛として言い放つ準子の言葉に、千鶴は苛立ちを露わにする。
「準子……っ! 奴隷ごときがご主人様に命令するなんて、許されると思っているの!? 誰に口を利いているのか分かっているの!? 奴隷のくせに生意気な! 奴隷の分際でっ!」
 さすがの千鶴も、普段のように微笑んでいる余裕はなかった。激情に身を任せて大声を上げるなんて、何年ぶりのことか分からない。
「違うわ」
 千鶴とは逆に、準子は冷静極まる声を返してくる。
「奴隷ではないわ。私は大河内準子。捜査官よ」
「お前は奴隷よ! ここにいる限り、私はご主人様で、お前は奴隷なのよ!」
「…………」
 準子は見下すような目つきをしながら、千鶴に銃口を向けたままアッサリと引き金を絞った。乾いた音が広い部屋に響き渡り、銃弾がソファを打ち抜いた。千鶴の股間のすぐ下に、ポツンと小さな穴が出来上がる。
「ひ、いっ……」
 あとほんの数センチ。たったそれだけ上にずれていたら、股間を貫通していただろう。それを自覚すると、千鶴は下半身から力が抜けていくのを感じた。
 尿が漏れ出ていこうとしているのが分かったが、股間の脱力を止めることは出来なかった。膀胱に溜まっていた尿が、一気にショーツの中へ解放されていく。
「あ、ああぁ……ああ……」
 白いショーツに黄色い染みが瞬く間に広がり、ソファにチョロチョロと漏れ出す。大量放尿の前には、薄布一枚では何の防壁にもなりはしなかった。
 片足をソファーに立てた格好のままだったため、千鶴はお漏らしの一部始終を、奴隷であるはずの準子に披露しなければならなかった。
「う、うく……」
 屈辱だった。自分から放尿して奴隷に小水を浴びせかけるのとは訳が違う。幼児のようにお漏らしする姿など、他人に見せられるものではない。奴隷に威嚇されて漏らしてしまったという事実が、よりいっそう千鶴の恥辱を刺激した。
 準子は笑うでも馬鹿にするでもなく、ただ無表情のまま先程と全く同じ言葉を口にした。
「両手を頭の後ろに組み、ゆっくりと床に伏せなさい」
「…………っ!」
 千鶴は恐怖に駆られ、急いでソファから下りた。
 言う通りにしないとまた撃たれるに決まっている。準子がどれだけ銃の腕に自信があるのか知らないが、人間である以上、ミスをする可能性は零ではない。彼女が威嚇のつもりだったとしても、次の銃弾が千鶴に当たらないとは限らないのだ。
 床にはソファから流れ落ちてきた小水で水溜まりが出来ていた。慌てていたせいでそれに足を取られ、千鶴は無様にも黄色い水溜りの上に倒れ込んだ。
「あ、あうぅ……」
 制服に自分の小便が染み込んでくるが、躊躇している場合ではなかった。千鶴は顔を顰めながらも、威嚇射撃を恐れるあまり、その場でうつ伏せになって手を頭の後ろで組んだ。
「うぅ……」
 あまりの不快感に千鶴は喉の奥から呻き声を上げた。セーラー服とスカートがグッショリと濡れて、下着や肌にまで水気を伝えてきたのだ。不快なのはそれだけではない。小水が眼前の床に広がっており、きつい排泄臭が鼻腔を絶え間なく刺激してくるのである。
 顔面と床との距離は僅か数センチしかない。もっと顔を上げたかったが、背筋が持ちそうになかった。小水の湖から鼻の差で顔を離しているだけでも、次第に身体が辛くなってくる。
「は、あ……はぁ……」
 口から吐き出される息が、目の前の水溜りに波を作る。それにより、おぞましい刺激臭がさらに強く鼻を突いてくる。
 初めて味わう耐え難い屈辱に、千鶴は思わずギュッと瞳を閉じた。
「そのままジッとしていなさい」
 準子の命令口調に、一瞬だけ千鶴の頭の中で怒りが沸騰するが、すぐに別の感情と置き換わる。
 準子がゆっくりと歩み寄ってくる音が耳に届き、千鶴は恐怖に支配され、全身を小刻みに震えさせたのだった。

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